2019年4月21日日曜日

指南書的な存在、、「NWW List」

イギリスに「Nurse With Wound(ナース・ウィズ・ウーンド)」というノイズバンドがいます。

このNurse With Woundというバンド自体もとても興味深いのですが、このバンドのファースト&セカンドLPには自分たちが影響を受けたミュージシャンを記載した通称「ナース・ウィズ・ウーンド・リスト(NWW List)」というものがあります。



めちゃめちゃ細かい字で書かれています。ちなみにこのリストのTシャツを発見して、思わず買ってしまいました。




このリストには有名なバンドから聞いたこもないようなバンドまで、実に295名のバンドなどが紹介されていて、これがファンの間では指南書的な存在として語り継がれています。

NWW List
https://www.discogs.com/lists/NWW-List/2617?page=1

私もこのリストにすっかりハマってしまって、と言ってもこのリストを片手にレコード屋を練り歩いて探している訳ではなく、レコード屋さんから「NWWリスト掲載!」などの謳い文句が書かれると、ついつい買ってしまうという感じです。なので完全にセールストークに乗せられているだけなのですが、これがまた本当にハズレが無いというか「こんなバンドが存在してたのか!!」と毎回驚かされています。


まずは有名どころを紹介!

●Public Image Limited / Public Image Limited




●King Crimson / クリムゾン・キングの宮殿




●Kraftwerk / autobahn



余談になりますがこの前Bunkamuraオーチャードホールで行われたクラフトワークのライブ「3-D Concert」に行ってきました!!もうほんとに素晴らしかったです!

そして、クラフトワークの初期の人たちと関わりがあるIbliss!!

●Ibliss / Supernova



・Ibliss
https://youtu.be/9lMKSXhnwCM


それからフランスのアヴァンギャルド・ロックグループ「Etron Fou Leloublan」

●Etron Fou Leloublan / Batelages



・Batelages
https://youtu.be/fTNfVf4TN_g


ジャケットのデザインだけで買ってしまった、こちらもフランスのアヴァンギャルド・ロックグループ「Red Noise」

●Red Noise / Sarcelles - Locheres



・Sarcelles - Locheres
https://youtu.be/aiOtGFRykwk


異色のフルート奏者Jean Cohen-Solal!!

●JEAN COHEN-SOLAL / Captain Tartho



・Captain Tartho
https://youtu.be/4b1eP2YWQQY


より実験音楽な色彩が強い、フィンランドのノイズ&パフォーマンスバンド「The Sperm」

●The Sperm / Shh! Heinäsirkat



・Shh! Heinäsirkat
https://youtu.be/EDhg6xi1qgo


フランスのアヴァンギャルド・ジャズの名盤!!オリジナルのレコードはレア物だそうです!

●Jean-Jacques Birge ・ Francis Gorge ・ Shiroc / Defense De



・Defense De
https://youtu.be/pW3ntZZZypQ



あと、自分の好きなLAFMS (The Los Angeles Free Music Society)関連のバンドもいくつか掲載されています。

・Airway
https://youtu.be/deOVTDGZe7A

・Doo-Dooettes
https://youtu.be/zxDylTF69cE
↑ちなみにこの冒頭の音源はゾンビ映画「サンゲリア」のテーマ曲です。

・Le Forte Four
https://youtu.be/PJUPJ1YOocA

・Smegma
https://youtu.be/ns3BpgvjPPA

確かLAFMSはこのNWWリストに掲載された事で音楽ファンの間で知れ渡ったらしいです。



まだまだありますが、キリがないのでここまで。

このリストを見ると、本当にまだまだ知らないミュージシャンが沢山いるなと思います。今はネットで探せば音源くらいは聞けるのでいい時代になりました。でもこのリストですら1つのジャンルのほんの一握りです。音楽の世界は海のように広く深いですね。


最後にNurse With Woundのファーストアルバムを紹介!!オリジナルのレコードはレア物です。

●Nurse with Wound / Chance Meeting on a Dissecting Table of a Sewing Machine and an Umbrella



・Chance Meeting on a Dissecting Table of a Sewing Machine and an Umbrella
https://youtu.be/xNvPTGjiVNc

2019年4月14日日曜日

常に危うい、、「The Verve」

ジーザス&メリーチェイン、オアシスと続いて、最近ブリティッシュ・ポップを聞き直しているのですが、やっぱこのバンドはいつ聞いてもカッコイイ!!

ザ・ヴァーヴ!!!


●The Verve / A Storm in Heaven



ザ・ヴァーヴのファーストアルバム!うねるようなモヤモヤしたギターがもう最高に気持ちいい!!

・Slide Away
https://youtu.be/X45hWP_QKt0

このアルバムはなんか漠然とした不安感がありますね。家に居て、やる事もなくて、ソファーに寝っ転がって、タバコでも吸いながら1日中無気力なままただただこのアルバムを聞いている!!緩やかにどん底に落ちていく事に対しての鎮痛剤的なサイケデリック・ミュージックと言えばいいのでしょうか??

あんまりこんな音楽ばっかり聞いていると精神衛生上良くないかもしれませんね。でもこのアルバム好きです。


●The Verve / A Northern Soul



ファーストよりも聞きやすく、ポップになった印象のセカンドアルバム。でもサイケデリックなギターも存在していて、やっぱりカッコイイ!!ポップとしてもサイケデリックとしても聞ける、ある意味バランスのとれたアルバムなのかと思います。


●The Verve / Urban Hymns



ヴァーブの中でもっともヒットしたのがこのサードアルバムで、特に1曲目の「Bitter Sweet Symphony」は超有名です。

・Bitter Sweet Symphony
https://youtu.be/1lyu1KKwC74

私も初めてヴァーヴを聞いたのはこのアルバムからです。

しかし、ヴァーヴの流れの中で見ると特殊なアルバムで、セカンドアルバム製作中にギターのニック・マッケイブとヴォーカルのリチャード・アシュクロフトの仲が悪くなり、いったんバンドは解散。その後、リチャード・アシュクロフトはニック・マッケイブ抜きでアルバム制作を進めて、途中からニック・マッケイブも参加して完成したのがこのアルバムだそうです。

なので、サイケデリックというよりは、なんか牧歌的な雰囲気があり、ヴァーヴの中では一番親しみやすいアルバムなのかなと思います。

個人的に好きな曲は「This time」かな。

・This time
https://youtu.be/9A1QxwyT2Lg

サイケデリックだけど、ファーストのような暗さはなく、リラックスできる感じが好きです。


●The Verve / FORTH〜再生



Urban Hymnsから二度目の解散を経て、実に11年ぶりのアルバム。雰囲気としてはセカンドに近い感じがします。特別印象の強いアルバムではありませんが、やっぱりカッコイイです。


ザ・ヴァーヴは何度も解散したり、リチャード・アシュクロフトが薬物中毒になったり、でも11年ぶりにニューアルバムを発表したりと、常に危うい感じがしますが、そこが魅力的でもあります。

決して万人に好まれる音楽ではないかもしれませんが、個性的でとても好きなバンドです。