2020年4月27日月曜日

非常にマニアックな1枚「KOWLOON'S GATE SOUNDTRACK」

ゲーム「クーロンズ・ゲート」のサウンド・トラックを買いました。

●蓜島邦明 / KOWLOON'S GATE SOUNDTRACK



20年前のゲームのサウンド・トラックが、朱色のようなカラーヴァイナルで再販されるという非常にマニアックな1枚。

以前このブログに書いたかもしれませんが、今だにプレイしてみたいなと思う唯一のゲームがこのクーロンズ・ゲートです。

実は哲学者のフェリックス・ガタリの「ガタリ」や哲学用語の「リゾーム」という言葉を始めて知ったのはこのゲームからです。あと陰陽道もこのゲームで初めて知りました。

また、実際にあった香港のスラム街、九龍城砦のリアルな表現と、人間の欲望がそのまま物や形になってしまう異様な世界観はとても衝撃的でした。

本物の九龍城砦も、どんどん人間が勝手にビルを増築させて出来たスラム街なので、そう考えると人間の欲望が無軌道に増殖した形だったのかもしれません。

ひとつひとつの人間の思い出に邪気がはびこって、、思い出が強ければ強いほど歪んでしまうのが切ないんですよね、、確か。

こうやって思うと、やっぱり改めてプレイしたいな思いました、、。


さてさて、このサウンド・トラックですが、やっぱり今聞いてもクオリティが高いというか、ゲームのサウンドトラックでここまでやるか!!というくらい複雑奇怪な音楽のオンパレードなんですが、絶妙にアンビエントだったり民族音楽だったりで、それがモザイク状に貼りわせたタイルのような音の世界はゲームのイメージをより強くしていたんだと思いました。

.[KOWLOON'S GATE] Happy Hour 大減價
https://youtu.be/ojxBaSCjgpU

まぁサウンド・トラックなんでゲームをプレイした人が楽しめる音楽ですが、自分みたいに今はゲームをやらなくても、この音楽を聴いてゲームの世界観に浸れるのは嬉しいし、これをレコードで再販したとう事は一部に根強いファンが今だに居るんだなという事も嬉しいです。


ちなみクーロンズ・ゲートの次世代続編「クーロンズリゾーム」の制作が発表されたそうです。

気になりますが、、、正直、その為にゲーム機を買うのも微妙だし、まぁ買ったとしても子育てやら何やらで昔みたいにゲームを純粋に楽しめる余裕がないよなと、、、、、お寂しい限りです。





2020年4月25日土曜日

雨が降っても槍が降っても、自転車に乗りたい!!

もともと花粉症があるうえにコロナウイルスの影響もあって、最近サイクリングに行く機会がめっきり減ってしまいました。

しかし!!

コロナウイルスという事態を逆手にとって、自転車通勤を始めてみました!!

始めて思った事は、とにかく朝が気持ちいい!!

特に外苑周辺は街路樹が沢山あり、季節感を感じる事が出来て気分転換になります。





写真を撮った頃はサクラが咲いていましたが、今は新緑が気持ちいいです。



あと、毎回同じ自転車通勤の人を見かけたりします。

別に挨拶したりする訳ではないのですが、「どんな仕事をしてるのかな、、」とか「あれ、今日は会わなかったから俺、もしかして遅れてるのか!!」など、いらぬ想像や心配をしたりします。

それから帰りにレストランのテイクアウトを持って帰れます。

今まで気になっていたけど、子供ずれでは入れないようなお店がテイクアウトを始めてくれたので、結構買ってしまいます。色々なお店の味が楽しめるので、個人的にはちょっと嬉しいです。

そして帰りに外苑から新宿のビルが見えてくると「今日も1日仕事終わたな、、」と思ったりします。


と、まぁ晴れの日はいいのですが、雨が降ると風は冷たいし、さらに強い雨で手足が濡れると体が冷えるので最悪です。

また、新しく取り付けたホイールのリムサイドがブラックだったのですが、、、



1日中雨の日に乗ったら、サイドがあっという間にシルバーになってしまいました。



上の写真も下の写真も同じホイールです!!

お店の人からは、「この部分はいつか禿げますよ」と言っていましたが、まさか1回の雨で綺麗に禿げるとは思いませんでした。まぁ別に問題はないのですが、ちょっと残念。

自転車通勤自体も会社側からすると色々グレーな部分がありますが、このコロナウイルスで、通勤に限らず今までの社会のあり方について再検討する必要がある部分がたくさん出てくるのではないかなと、、、。

逆に言うと今までの社会の基盤が実は脆かったという事が今回の事態で明るみに出たのではないかと思います。

そして、雨が降っても槍が降っても、自転車に乗りたい!!やっぱり自転車って楽しいな。





2020年4月18日土曜日

複雑奇怪に歪められた音の世界「The Stone Roses」

以前このブログで少しだけ紹介したバンド、イギリスの、、と言うよりはマンチェスターのバンドと言った方がしっくりくるかもしれません。

ストーン・ローゼス!!

●The Stone Roses / Second Coming



初めて聞いたのはこのセカンド・アルバムです。何処かで借りたのをMDに落とし込んで聞いていました。

オアシスとかジョイ・ディヴィジョンとか良く聞いていたので、その流れでストーン・ローゼスも聞いてみた訳です。

ビートを効かせたダンス・ミュージックのようなロックは、気分を上げたい時などによく聞いていて、「なかなかカッコいいな、、、」と思っていたのですが、それ以上にハマる事は無かったです。

その後MDが無くなってしまい、ちょっと忘れかけてしまいましたが、最近になってジーザス&メリーチェインやらオアシスやらザ・ヴァーヴなんかを聞き返している間に、改めて聞きたくなって買いました。

ファーストに比べるとセカンドの評価は高くないですが、個人的にコレはコレでけっこう好きで、なんかちょっと楽天的というか、ポップというか、やっぱりダンス・ミュージックっぽい所が気持ちを楽にさせてくれて、それでいながら音にボリューム感があって、聞けば聞くほど好きになるアルバムだと思います。


●The Stone Roses / The Stone Roses



今回初めて聞きましたが、ストーン・ローゼスと言えばやっぱりこのファースト・アルバムなんだなと思いました。

歪んだようなギターの音が、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ジーザス&メリーチェインから脈々とつづくサイケデリック・サウンドと言えばいいのか、、、。もちろん聴き比べると全然違うんですが、でも何処と無く、なんか文脈のようなものを感じます。

オアシスはストーン・ローゼスから影響を受けているんですが、これを聴くと、3枚目のアルバム「Be Here Now」や4枚目のアルバム「Standing on the Shoulder of Giants」は、ストーン・ローゼスのような音作りを目指していたのかなと、、思ったします。

あと、このジャケットのデザインは前にも書きましたが、ギタリストのジョン・スクワイアによるもので、フランスの五月革命を表現したものだそうです。そいう政治的な内容とは裏腹に、ポップな表現がこのバンドらしさを上手く表現しています。

ストーン・ローゼスはこの2枚しかアルバムがありませんが、どちらも作り込まれたような音作りで、複雑奇怪に歪められたサイケデリック的な音の世界は、やっぱり聞いていて面白く、それだけに2枚しかアルバムが残せなかったのは残念に思いますが、それもまた伝説的存在として語り継がれて行くのかなと、、思いました。




2020年4月11日土曜日

ソファーでまどろみながら自宅待機、、、「Fenster」

新型コロナウイルス拡散防止対策として自宅待機されている方も多いと思いますが、、

自宅待機という事で、そういえば以前「The Room」というタイトルのアルバムを買いました。

●Fenster ‎/ The Room



Fensterはベルリンを拠点とするインディーズ・ロックみたいなバンドで、コレはメンバーが寝食を共にする家で録音された4枚目のアルバムだそうです。

私はこのバンド全く知りませんでしたが、マグリットみたいな絵で、80年代を思わせてくれるようなレトロな色調のジャケットデザインが妙に気になってしまい、、つまりはジャケ買いしたのです。

しかしコレが聞いてみると、、、ゆったりとしたソファーでまどろみながら、、気がついたら寝てしまいそうなくらい心地良いサウンドで、、でもアンビエントやチルアウトとも違うロックな感じがあり、聞いていて非常にいいなと思いました。

・Fenster — HBW (Official Video)
https://youtu.be/8G0Zy6genuE

Fensterはこの1枚しか聴いた事ないですが、音が洗練されている印象を受けました。ちょっとレトロなんだけど古臭くはなく、そして結構面白い音もあるけど極端に実験的にならないソフトな感じが今っぽく、そのマニアックな音作りは、やっぱり色々な音楽を聴いているんだろうな、、、という、ジャンルに縛られる事なく「いい音楽はいい」というストレートな感受性を感じます。


最近の新型コロナウイルスで報道や行政の対応や、先々の不透明感に、イライラしたり、不安になったり、どうでもよくなったりと、、、なんか1日に何回も一喜一憂して、疲れた時に心を落ち着かせてくれるいい音楽だなと思います。

2020年4月7日火曜日

男臭いというか硬派な、、「DAF」

ドイツのニューウェーブ・バンド、DAFのヴォーカリスト、ガビ・デルガド=ロペスが亡くなりました。

DAFは「Deutsch Amerikanischen Freundschaft」の略で、訳すと「独米友好協会」という名前で、いかにもエセ感があってイイ。

ちょこちょこ色んな人が関わっていますが、ロベルト・ゲアルとガビ・デルガド=ロペの2人が基本のバンドです。

DAFのアルバムはそんなに持っていないのですが、とりあえず名盤のサード・アルバム!!

●DAF ‎/ Alles Ist Gut



この汗臭い男のジャケット!!この写真の男性がガビ・デルガド=ロペス本人です。たぶん。

内容もこのジャケットのように男臭いというか硬派な感じで、シンプルで力強くて、ちょっとセクシーな感じがのちのちにエレクトロニック・ボディ・ミュージックへ、さらにはインダストリアル・テクノ・ノイズへと続いて行くのかなと、、、。

また、シンプルなリズムはハウスやテクノへも続いていくので、そいう意味でこのアルバムの打ち出したコンセプトが後々に与えた影響は非常に大きいです。

・DAF - "ALLES IST GUT" (1981, Germany)
https://youtu.be/xLnVKykVngc


●DAF ‎/ Die Kleinen Und Die Bösen



コレはセカンド・アルバムです。

サードの方がやっぱりオリジナリティがありますが、キャッチーというかポップな感じがして、それでいながらサードへ続く布石のような要素もあり、コレはコレで聞いていて面白い。

以前紹介したDer PlanとDAFは色々な所で繋がりがあり、このセカンド・アルバムはDer Plan寄りなサウンドとしても楽しめるかなと思いました。

・D.A.F. : "Die Kleinen Und Die Bössen"
https://youtu.be/8_nyMRQKJ9Q


あと、DAFの脱退メンバー繋がりで面白いバンドが、やっぱりLIAISONS DANGEREUSES(エゾン・ダンジュルーズ)です。

●LIAISONS DANGEREUSES / LIAISONS DANGEREUSES



このバンドはコレ1枚しかアルバムがありませんが、デトロイト・テクノ系のアーティストがこぞってサンプリングしたという所で、とても名盤として上げられますが、やっぱり素晴らしくて、何て言えばイイのか、、言葉が見つからないんですが、非常にユニークで、今まで聞いた事無いような音作りなんですよね、、、初めて聞いた時は、コレが81年に作られた事にビックリしました。そのくらい斬新な音に感じました。

・Liaisons Dangereuses ‎– Mystère Dans Le Brouillard
https://youtu.be/qYasqnZ3zig


最後、ガビ・デルガド=ロペスから離れてしまいましたが、ソロの作品もあるみたいなので、今度機会があったら是非聞いてみたいなと思いました。

また1つの歴史に幕が降りた、、そんな気持ちになりました。