東京国立近代美術館で開催されている福沢一郎展を見に行きました。
この展覧会の名前が見事ですね。
「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」
もうこのタイトルだけで満足感があります。
雑誌とかの写真のイメージをはり合わせる様に描くコラージュの手法を使った画風はユーモアがあって、見ていて楽しい。
巨大な顔の絵は映画「未来惑星ザルドス」を彷彿とさせるいい絵ですね。
マックス・エルンストがコラージュの手法を使って書いた本「百頭女」から影響を受けているそうです。私もこの本大好きです。
戦後は群像を描くのに取り憑かれたそうです、、、
上の絵は「敗戦群像」というタイトル。タイトル名がいいですね。この後なぜか絵がグロテスクな方向に向かっていきます。
下の作品はグロテスクな植物がカラフルに描かれている大作(めちゃくちゃデカイです)。なんでこんな絵描いたんでしょうか!!素晴らしいです。
グロテスクと言えば最近見た映画「遊星から物体X」出てくるモンスターが最高にグロテスクでカッコ良かったです。
この2つの人間の顔が分裂するモンスターの造形!!これだけでもこの映画を見た価値あったなと思いました。
話は飛びますが、ルネ・リンドブラッドというミュージシャンの「Objekt 2」というアルバムのジャケットデザインも同じく顔が分裂している様なイメージの絵が描かれていて、なんかすごい映画とジャケットの絵がリンクしました。
写真がなかったのですが、このジャケット中を開くと顔がビヨ〜〜んと伸びている絵もあって、本当にイメージが重なりました。
話を戻しますが、福沢一郎はこの後南アメリカなどを旅し、いきなり作品がカラフルになります。
写真がなかったのですが、「顔」とか「いれずみの男」という絵が個人的には好きになりました。
そして最後はオイルショックの時に起こったトイレット・ペーパー問題を描いた作品。
その名も「トイレット・ペーパー地獄」!!素晴らしいタイトルだ!!
個人的な好みですが、映画「イナゴの日」の最後のシーンの様なイメージの群像を描いてくれると、よりニコニコしてしまったかもしれません。
という訳で、福沢一郎の事は今まで全然知りませんでしたが、自分の好きな映画とか絵とかを彷彿とさせてくれる様な絵があり、楽しかったです。こんなアーティストが日本にもいた事に驚きました。
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