だいぶ前にこのブログで高畑勲監督の「かぐや姫の物語」を是非みたい書きましたが、ようやく観ました。
・だいぶ前のブログ「ディスク・メディアも一期一会 その43」
http://heimenzu.blogspot.com/2018/04/43.html
いや、これなんで映画館で見なかったのかなぁ、、、と改めて後悔しました。とても印象に残る素晴らしい作品です。
まず、アニメーションが素晴らしい。この手書き風というか、ほんと絵が動いている感じ。やっぱこいうのがアニメーションなんだなと思います。
特に素晴らしいのが、かぐや姫がまだ赤ん坊の時のアニメーション!!これが自分の赤ん坊がそのまま絵になって動いているような感じで、泣くシーンとか、もう本当に自分の赤ん坊を見ているような気がして、これだけで涙を出して感動しました。
あと、前にも書きましたが、人間と自然が共存する関係!これが非常に丁寧に描かれているなという印象で、とても自分の自然観にすっぽりハマりました。
ディズニー映画の「モアナと伝説の海」という作品があるのですが、海がまるで人間のように動くんです。そして主人公に合わせて海がありえないような動きをするんです。非常に分かりやすく描かれていて、それはそれでいいんですが、やっぱり自分の自然観からすると、なんかちょっとワザとらしいうかオーバーリアクションな感じがして正直スッキリしないんです。
でも自然って人間のように動いたり喋ったりしないじゃないですか。むしろ自然という、時には厳しい環境の中で、人間は叡智を絞って生きていく訳です。自然は決して英雄に助言したりお膳立することはなく、誰にでも、何処にでも無条件に人を突き動かしていくようなものなんじゃないかと思います。
かぐや姫はそいう無条件な自然の中でこそ人間性というものを見つけられたんじゃないかなと、、またそいうメッセージがこのアニメには込められているんじゃないかと思いました。
「ただ生きてく!!」
これでいいんじゃないかと、そんな事を思わせてくれる、非常に味わい深いというか、考えさせられるアニメーションでした。
この作品は一般受けするような作品ではないかもしれないし、子供が楽しめる作品でもないと思います。でもアニメーションが子供の為にあるというには誤解だし、ジブリはそいう事にとてもチャレンジしたと思います。
また、日本最古の文学である「竹取物語」を現代に当てはめて再評価した作品としても見れるので、非常に多様な見方ができるアニメーションなのかと思います。
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