2019年6月29日土曜日

クールでモダン、そしてヘンテコなバンド、、「Dedalus」

Dedalus(デダルス)というイタリアのアバンギャルド・ジャズ・ロック・バンドのコンプリートボックスを買いました。


●Dedalus ‎/ Le Ricordanze - The Complete Recordings 1973-2015



4枚のCDがセットになっていて、このバンドのスタジオ音源がほぼ網羅されている内容となっています。

まずはCDの1枚目に納めらている、ファースト・アルバム「Dedalus」!!

このアルバムのジャケットデザインは、顔に腕時計がコラージュしてあって、しかも文字盤のデザインが今見ると妙にノスタルジックなのがいい感じです。



岡本太郎は「顔は自であり、他であり、全体なのだ。そのど真ん中に眼がある。それは宇宙と一体の交流の穴」と言っていましたが、現代の文明に支配された私達は、顔は時間であり、効率であり、生産である!!そんなメッセージがあるんじゃないかと思ってしまいましたが、それは多分こちらの深読みで、本当は何の意味もないのかもしれません。

そして音源を聴いてみると、ジャケットのデザインからは想像もできないくらいオシャレでモダンでクールでとにかくカッコイイ!!このギャップがまた素晴らしいです。

・Dedalus
https://youtu.be/iB852Pv-hZs

私はジャズとかそんなに詳しくないので、「最近のジャズはこんな感じです」なんて言われて聴いたら、「おお!!そうか」なんて思って、納得して聴いてしまいそうです。とにかくセンスがあってカッコイイです。

そしてCDの2枚目にはセカンド・アルバム「Materiale Per Tre Esecutori E Nastro Magnetico」が収められています。コレがまた、ファーストとはまった違う内容で、日常の音やノイズのような音が満載で、超ヘンテコで面白いです。

・Materiale Per Tre Esecutori E Nastro Magnetico (1974) - 09 Improvvisazione
https://youtu.be/E-BYpeBZpFA


ファーストのクールでモダンな感じと、セカンドの超ヘンテコな感じ!!この2つのセンスを持ちわせているのが、最高に素晴らしいです。

アルバムとしてはこの2枚しかないようですが、それ以外に未発表音源と、僅かにセルフリリースされた貴重なアルバム音源が今回セットになっていて、どれも聴いていて非常に面白いです。またバンドの変成を知る上でもありがたいCDボックスとなっています。


2019年6月23日日曜日

ダジャレ感のあるバンド、「Faust」

ドイツの摩訶不思議奇天烈ロックバンド「Faust(ファウスト )」!!

もちろん名前は以前から知っていました。

でもちゃんと聴いた事なかったんです。

だけど、好きなバンドとかミュージシャンのインタビューを読むと決まって、「Faust」とか「can」の名前が上がるので、やっぱりこれはちゃんと聞かないといけないなと思い、最近になって改めてちゃんと聞くようにしました。

ちなみに初めて聴いたアルバムは、再結成後の1997年に発表された「You Know FaUSt」

●Faust / You Know FaUSt



ジャケットが透明で、実は有名なファーストアルバムもジャケットが透明だったので、ファーストアルバムだと思って買ったら違ったというシロモノです。ずっしりと重い反復音が特徴的で、ストイックな印象がありました。個人的には当時ミニマル・ミュージックとか好きだったので、コレはコレでけっこういいなと思って聴いていました。今聴いても面白いなと思います。

その後ちょっと変化球的にファストを聞く事になります。


●Tony Conrad With Faust / Outside The Dream Syndicate



実験音楽家のトニー・コンラッドとファウストが共作した、かなりマニアックな内容のアルバム!!

一定のリズムで単調に鳴り響くドラム。そしてウネウネと耳を割くよなヴァイオリン。それが変化もなく30分以上も延々に続くという内容!!コレを初めて聴いた時「なんだコレは!!」となりました。

・Outside The Dream Sindicate
https://youtu.be/FGMnDcwoXns

はじめは単調で退屈するかもしれませんが、コレがずっと聴いていると、だんだん気持ち良くなってくるんです。とても変態的で魔力的な音楽です。

そして、変化球的なアルバムをもう1枚。


●FAUST & NURSE WITH WOUND / Disconnected



以前ナース・ウィズ・ウーンド・リストで紹介したナース・ウィズ・ウーンドとの共作です。

コンラッドとのストイックさとはうって変わり、こちらは色々な音が散りばめられたコラージュ&ロックみたいな内容です。

ファストは音をコラージュ的に使っていますが、ナース・ウィズ・ウーンドはそれをよりマニアックに、より変態的に推し進めたようなバンドで、多分、ナース・ウィズ・ウーンドはかなりファストから影響を受けていると思います。そんな2つのバンドの共作なんだから、もうカッコよくないハズがない!!本当に素晴らしい内容のアルバムだと思います。

・Disconnected
https://youtu.be/YcwB5FxVSag


そしてようやく最近になってファウストのファーストを聴きました。

●Faust / Faust



私はお金をケチってただの紙に印刷された廉価版のCDを買いました。

しかし、オリジナルのジャケットは透明のビニールに印刷してあって、とてもカッコいいです。



名盤と言われているだけあって、素晴らしいです。

いや、ほんと、コレ聞くと、ナース・ウィズ・ウーンドじゃん!!って思ってしまいました。

ガラクタをひっくり返したような音のコラージュ!!最高です。

逆に今聴いたからこそ、このアルバムの良さが伝わってくるのかもしれません。愛すべき1枚となりました。

そしてセカンドアルバムも購入。


●Faust / So Far



ファーストアルバムから比べると、おちゃらけポップソング集みたいな、ダジャレっぽさが伝わってきて、コレはコレでファストを知る上で非常に面白いアルバムです。なんか黒一色のジャケットがものものしい雰囲気を帯びているので「コレは実験音楽です!!」みたいな堅苦しさがありますが、箱を開けると、かなりゆるゆるです。


●Faust / Faust IV



タイトルどうり4枚目のアルバム。なぜか五線譜がデザインされている謎めいたジャケット。

個人的にはファーストとセカンドを混ぜ合わせて「さーどうだ!!」と出されて、「うん〜いいですね!!」と思わす返答してしまうような、訳の分かんない説得力を持ったアルバム。ちょっと変わった音響作品といった感じで、聞けば聞くほどアジのでる作品。

ファウストって、今まで実験的なバンドという印象が強かったですが、聴いてみると思ったよりもゆるいというか、ダジャレ感のあるバンドですね。色々なアーティストに影響を与えているだけあって、やっぱり間違いないバンドです。

2019年6月16日日曜日

さっぱりサイクリング

最近あまり自転車の事をブログに書いていませんが、実はちょこちょこ乗っています。

荒川サイクリングロード、入間川サイクリングロードを通って川越に行くのが最近のお気に入りコースです。



この前は紫陽花を見に喜多院・仙波東照宮に行ってきました。





ただ、まだ紫陽花はそんなに咲いていませんでした。ちょっと時期が早すぎたのかな?

お昼にお蕎麦を食べました。



うどん屋で蕎麦を注文!!うどんか蕎麦か選べると、ついつい蕎麦を選択してしまいますが、よくよく考えればうどん屋なので、うどんを注文すれば良かったと思ったりしました。

蕎麦も美味しかったですが、あまりお腹にたまらず、帰る時に空腹になってコンビニでパンとおにぎりを食べてしまいました。腹持ちも考えないといけませんね。

あと、川越はお土産も沢山ありますね。芋羊羹が定番ですが、芋のお菓子がいっぱい売っていてお土産に困りません。

リュックを背負っても苦にならにくらいの距離なので、気楽に行けて楽しいです。



最近は輪行もなんだか面倒なので、フジのトラックアーカイブ号で短時間、短距離のさっぱりサイクリングを楽しんでいます。

走る場所に合わせた自転車を選ぶと、楽しみ方もグッと広がります。

せっかくだから、より剛性の高いパーツを入れてみたいな、、なんて妄想をしつつ今回の旅も無事終了。


2019年6月11日火曜日

Art Sex Music

コージー・ファニ・トゥッティの自伝「アート セックス ミュージック」ようやく読み終えました。



コージー・ファニ・トゥッティは伝説的なノイズバンド「スロッビング・グリッスル」のメンバーで、しかも元ストリップ・ダンサーでポルノ雑誌のモデルも務め、さらにそれが現代美術の殿堂、イギリスのテートモダンに作品としてコレクションされているという!!とんでもビックリな人物です。



こうやって額に飾られると、ポルノ雑誌でもアートになるんです!!

というか、ポルノって人間の本質を突いた立派なアートだよな!!なんて考え出すとまとまりそうにないので、ここまでにしときます。

しかし、改めて見るとエロいというかカッコイイです。







ちなみに海外版の装丁もカッコイイです。



本の内容ですが、もう自伝なので誰にでもオススメするような本ではありませんが、コージー・ファニ・トゥッティがどんな人物かともて興味があったし、スロッビング・グリッスルについても知ることが出来たので、個人的にはとても興味深い本となりました。

印象として、バンドをやるって大変なんだなと思いました。多分、ミュージシャンにとってバンドって小さい会社みたいなもんなんですよね。
だからクリエィテブな事をしつつちゃんと維持できるように経営していかないといけない。だけどそこには人間関係があったりお互いの思惑や意思があったりで、まとまったりまとまらなかったり。常に倒産寸前の会社を経営しているような感じが伝わってきました。

あと、スロッビング・グリッスルとは別に「CHRIS & COSEY」というバンドをやっていて、スポティファイを使って聴いているんですが、これがとてもカッコイイ。

ノイズというよりはテクノとかアンビエントに近いんですが、非常にプリミティブなテクノのリズムがひたすら気持ちいい。

・Chris & Cosey / Trance
https://youtu.be/4P9aXZ9FBOg

・Cosey Fanni Tutti / Tutti
https://youtu.be/cmKaIXbD9HI

こうやって音源を聞くと、やっぱりセンスありますね。エロくてカッコイイ!!最高じゃないかと思いました。

2019年6月1日土曜日

摩訶不思議ジャズ・ロック・バンド!「MISSUS BEASTLY」

ドイツの摩訶不思議ジャズ・ロック・バンドMISSUS BEASTLY(ミッサス・ビーストリー)にハマっています。

●MISSUS BEASTLY / Dr Aftershave & the Mixed



気が抜けるようなカバ?がストリートを歩いているヘンテコイラストが印象的な3枚目のアルバム。

走り抜けるような爽快感のあるリズム、そしてジャズ・ロック・サイケデリックミュージックなどのクロスオーバーで開放感のあるサウンドは、聴いていてスッかっとし、気分が良くなる事間違いナシ。かなりご機嫌なアルバムで、個人的にはコレが一番ハマっています。何度聴いても素晴らしいです。

・Dr Aftershave & the Mixed
https://youtu.be/QO-Jm4NYyds


●MISSUS BEASTLY / Missus Beastly(1974)



このアルバムは2枚目だそうです。ゴリラにいい感じの位置でバナナ!!思わせぶりなイラストだけでも十分買う価値がありますね!?

コレは、個人的にはクラフトワークのアウトバーンを彷彿とさせます。音楽的に全然似ていないんですが、フルートとかキーボードの音の感じがちょっと似ているなと思いました。ちなみにアウトバーンもこのアルバムも同じ1974年に発表されています。

こうやって聴くと、アウトバーンはテクノポップの始原であり、またジャズ・ロックなどのハイブリットな実験的音楽の面影もある架け橋的なアルバムなんだなとつくずく思いました。70年代のドイツ、アバンギャルト・ポップ・シーンを垣間見たように感じました。

・Geisha
https://youtu.be/hKnRwRtoaZc



●MISSUS BEASTLY / Missus Beastly(1970)



コレは2枚目、3枚目とは雰囲気が変わり、サイケデリック・ロックの要素が強い1枚目のアルバム。

個人的には爽快感のある2枚目、3枚目の方が好みですが、コレはコレでゆっくり、のんびり聴くにはとてもいいアルバムです。でもやっぱりなんかズブズブグチャグチャ感はあるので、そいう所はかなり聴きどころだと思います。

・Shame On You
https://youtu.be/zAwsjyW9h5c

ちなみに1枚目と2枚目でかなりメンバーは入れ替わっているみたいです。バンドの変性をみるうえでもこのアルバムは面白いです。


MISSUS BEASTLY を聴いてからクラウトロックと呼ばれているドイツのロック。ちゃんと聴いてみようかなと思うようになりました。というか今までちゃんと聴いっていなかったのが不思議なくらいなのですが、CANそしてFaustあたりを今せっせと聴いていまが、やっぱり最高です!